「ドイツ・オーストリア2カ国周遊8日間 」(1)

ライン川下りのクルーズ船と対岸の風景。古城や教会や大きな館が次々と現れる。

コロナ感染前2019年9月のクロアチア、スロベニアの旅以来4年ぶり、待ちに待ったドイツ・オーストリアの旅(6/26~7/3)に、妻と14人の見知らぬ仲間と参加した。

行き先は、ミュンヘン→フランクフルトを起点にリューデスハイムでの「ライン川下り」、ケルン大聖堂、大学と古城の街ハイデルベルグ 、ロマンチック街道のローテンブルクと白鳥の城「ノイシュバンシュタイン城 」。オーストリアの音楽の都ザルツブルク、首都ウイーンのシェーンブルン宮殿をはじめウイーン歴史的地区の散策、そして再びミュンヘンへ・・・

これらを、これから5回にわたってご紹介します。

先ずは、ドイツの母なる川「ラインのクルーズ 」から

第1日目

ミュンヘン空港で添乗員の旗の下に初めての集合。(6/27 7:00)

6/27 現地時間AM 8:00  ヨーロッパ最大のフランクフルト空港に到着。関空から約15時間の空の旅である。先ずはミュンヘン空港内の添乗員の旗の下に集合。ここで始めて同行の仲間の顔を知る。それからフランクフルト空港へ向かい、待たせてあった専用バスに乗って67km西のライン川沿いのリューデスハイムに。運転手はギリシャ出身とか? スピードと運転スキルは抜群。

ライン川は、スイスアルプスを源にドイツ、オランダを横切って北海に流れ込む1,223kmの大河である。その中流域に世界遺産に登録されたマインツ-ケルン間185kmのクルーズ船の観光基地がある。今回はそのほんの一部のクルーズではあるが・・・

フランクフルトを出るとアウトバーンの両側はグリーンベルトで包まれ、まるで森の中を走っているような錯覚に襲われるほどの緑豊かな景観である。

45年前、初めてここを通った時には、アカマツ人工林の貧弱な林相であったものが、酸性雨などの影響も有り、現在では両側の森林はミズナラ、シナ、ハン、カバ、モミなどからなるマント、ソデ群落の完備した混交林を呈し、見違えるほどに成熟した立派な森林となっている。森林の切れ間からは麦秋の田園風景の素晴らしいながめが窺える。走向するアウトバーンは、ドイツ・オランダを繋ぐ大動脈であろうか、大型トラックが途切れることなく連なっている。

リューデスハイムに近づくと、EUはもとより世界各地からの観光客で溢れ、道路沿いにはホテルと売店が林立し、狭い土地を埋め尽くし、現在も拡大発展を続けている。

添乗員は、コロナの3年間で足が遠のいていたのか、土地勘を失い、目的の船着き場の反対側にバスを止め、我々を降ろしバスは移動していった。添乗員は誤りに気付くと、全速力でバスを追いかけ、バスを引き反させ、我々は再びバスに乗り込み、バスに乗ったまま近くの渡船場から対岸に移り、無事目的の船着き場に到着できた。添乗員のその時の決断と行動力には頭が下がる。お陰で16名、ゆっくりとクルーズ船に乗り込むことが出来た。そして、早速昼食となる。これがこの旅の最初の正式な食事であった。

ライン峡谷の両岸は、山頂までブドウ畑や森林が続き、地形の険しい地点の森林の合間には古城が見え隠れする。大きな舘や教会もみえる。3階建ての遊覧船は数百人もの人を乗せては下ろして、ゆっくり川を流れ下っていく。

時折遡上する遊覧船にも行き交う。約1時間半の船旅を満喫しする。ライン川が急カーブする岩山の難所「ローレライ」も無事通過、8つ目の止まり「ザンクト・ゴアルスハウゼン」で下船する。船は更に下っていく。我々は再びバスに乗り129km北にあるライン川沿いのケルン市に向かう 。

ケルンは、世界遺産の大聖堂とオーデコロンの街で知られる。

ケルン大聖堂(Dom)は、ドイツ最大規模を誇るゴシックの大聖堂。1248 年着工、600年以上の歳月を掛け1880年落成。高さ157m。

ステンドグラスに覆われた中央祭壇の「三覧王の聖櫃」、「市守護神の祭壇」、980年頃の「ゲロの十字架」が見どころという。

ケルンはローマ時代(西暦前~3世紀)には商業都市として栄え、古くから香水の製造で知られて、ナポレオンの占領によりフランスに持ち帰られ、ヨーロッパ中に知れわたった。オーデコロンは、「ケルンの水」という意味だそうだ。

ケルン大聖堂は第二次世界大戦の空襲で大きく瓦解したが、戦後その瓦礫を一つひとつ積み直して、復元したという。ここにもドイツ人特有の粘りと面魂が窺える。

私は、45年前、海外研修の際、直ぐ横のドイツ鉄道ケルン中央駅からDomの尖塔はのぞき見たが、時間が無く降りて全貌は見れなかった。その怨念こもる建物である。それ故、このDom前に立つことは、今回の旅行の最大目的の1つである。Dom前の広場にたたずみ何回も何回も上から下へ、下から上へと眺め、しきりにシャッターを切った。そしてケルンを後にし、67kmバスに揺られ、フランクフルトのホテルに6:30着いた。 これで長い第一日目が終わった。

ではまた!