そして冬! 雪、雪、雪 雪は全てを覆い尽くす・・・

雪の朝 屋上より南を望む 2019.1.11

今年の初雪は12月7日と遅く、1月7日現在の積雪深は自宅の庭で約50cm、降雪量は150cmと例年の8割程度です。一方、例年の積雪深は1~1.5mで、降雪量は約7~10mに及びます。 札幌の中心部での積雪深は1m前後で約三尺ですので、一茶の生地、長野市周辺に比べると6割程度と少なく、長野の方が多雪地といえます。それでオリンピックも開かれたのでしょう。  

是がまあ ついの栖(すみか)か 雪五尺 一茶

 当地での雪との関わりは、紅葉が最盛期を過ぎ、雪虫が飛び交う11月末頃に始まります。先ずは、庭を持つ家では庭木などの「雪囲い」が始まります。我が家では簡便なネマガリダケに縄の雪囲いですが、丁寧な家では「むしろ」やビニールシートなどを用います。特に愛好家宅では、本州の公園のマツのように、長い支柱の先からの何本もの縄で枝をつる「雪づり」を庭師に頼んで行っています。

  さて、除雪ですが、機械文明が高度に発達した平成の御世でも、除雪機の普及は、未だ10軒に1台程度と低い状況で、除雪機の盗難も聞こえてきます。

自宅では、雪かき、スコップ、スノーダンプ(写真)などを使って、人力で雪はねを行っています。多くの家では、前庭の駐車場や階段などに温水や熱線を回す融雪用施設(ロードヒーティング)が設置されていますが、灯油が高く余り活用されていないのが現状です。

公園や学校などの遊具類は、取り外せるものは取り外し、出来ないものは雪囲いをするなど雪の沈降圧対策を施しております。

 面倒なのはゴミ出しです。我が町内では、従来のプレートを何枚も束ねたサークル方式からボックス型(写真)へのゴミ箱に目下交換中です。団地内60余箇所のゴミステーションに1基数万円もするものの設置は大事業です。でも、これによりカラスの「ゴミのまき散らし」は激減しました。会員も大喜びで街も大変きれいになりました。

 野山が雪で覆われると野鳥には厳しい食糧難の季節となります。庭に「えさ台」を設置しドッグフードを置き野鳥を待ちました。設置して2日後にヒヨドリが1羽、給餌台やってきて餌をついばみ、近くの枝に留まり1時間ほど「羽づくろい」をしていました。

 また、冬の住宅建設は大変です。建物をすっぽりネットで覆い、風と雪、寒さと戦いながらの作業です。工事現場では屋根・外壁が出来上がると断熱材で開口部を覆い、その中で電灯をつけて内装工事が行われます。それ故工事の進捗は外からは窺えません。

 10cmもの降雪が有れば、街中の汚れは消え、夜も月明かりで明るく、見違えような美しい銀世界が現れます。

でも、4月、雪融け後の空地や公園には、空缶やペットボトルが散乱するなど、また、別の世界が出現します。

 中谷さんは、「雪は天からの手紙である 」といって雪の研究をされました。  私も若い頃、銀世界に憧れこの北の地にやってきて50余年が経ち、「ついの栖」となった次第であります。

これがもう 終の棲家さ 雪三尺   正秀