H30 当別「道民の森」活動 終了する

道民の森のシンボル 大ナラ (ミズナラ推定500年)

当別「道民の森」平成30年度の活動は10/31をもって無事終了しました。
 当別道民の森は、1985年の国際森林年を契機として計画され、平成2年から公開、今年で29年目になります。私はこの10年来、主に「森の案内人」として活動してきました。

当別道民の森は、その名の通り、北海道が所有する森林である。森林総合利用施設としては日本最大の規模を有し、その面積は12,000haに及び、当別町と月形町に存在する。
6地区に分かれ、「森に集う、森に学ぶ、自然と共に活きる心を養う」ことを目指し、開園中(5~10月)は様々なイベントを開催する。

「道民の森」の詳細は北海道の公式HPご覧下さい。

私が所属する「道民の森ボランティア協会」は、その活動の1つ「森の観察会」や「水源の森つくり」を担っている。私は主に「森の案内人」として来園者(子ども、親子など)を森に導き、自然と付き合う方法を共に学んでいる。
ここでは主に「道民の森」に至るルート沿いの様々なメルクマルとなる施設や建物などを取り上げ、また札幌からの主なルートは、道道275,337号とする。
当別市街地で道道275から分かれ、道道28号当別浜益港線に入る。市街地の中心部を抜け、石狩平原CC入口を過ぎると道路右側に弁華別小学校(明治25年設立平成28年3月閉校)の美しい校舎が見えてくる。これは北海道で最も古い木造2階建ての校舎で開校123周年という大きな文字が校舎の壁を飾っている。  周辺は田園地帯で当別米の産地である。
更に北上し、自衛隊の通信基地を過ぎ直線道路に入ると、眼前に新しい巨大な「当別ダム」が見えてくる。これは北海道が石狩川水系当別川を堰き止め2012年に完成した新型ダムである。そのダム湖(通称ふくろう湖)を横切る橋を渡り、「森と湖」の素晴らしい景観を満喫し更に北上すると、途中、ひっそりと青山中央墓地があり、時折、枝角の立派な雄鹿の悠然とした道路の横断に遭遇する。スピードの出し過ぎは非常に危険である。

それを過ぎる当別市街地から24km地点、厚田方面に分岐する道道11号の手前の左側の奥まったところに、色あせた「青山中央小中学校」の校舎がみえてくる。
青山中央地区には60年前には1000人近くの住民がいたが、20年前には100名程度となり、当別ダム建設による農地などの水没により、2000年にはこの学校も閉校になり、建物だけが青山交流館として残っている。更に北上すると、当別から35~40km地点に青山奥3番川と呼ばれる地域がある。ここに農業用の「青山ダム」がある。

この地域には1950~55年には市街地より町営軌道が走っており、ここに終着駅あったという。今でも、道道沿いには軌道跡や田畑が見られ、積雪2mを越える豪雪に原形を留めない農家の廃屋も見られる。一方、新しく開発された近代的な大牧場も見られる。
この青山奥3番川の地域に1990年「道民の森神居尻地区」が、2年後に「青山ダム地区」が開園した。青山ダムの堰堤と並んで婉曲した「セキレイ橋」を過ぎると青山ダム湖を下に臨み、まもなくトンネンルがあり、暫く行くと道道28号から分れた神居尻地区への導入路へと到達する。
神居尻地区は、当別道民の森の中核地点で、「総合案内所」のほか「森林学習センター」、宿泊施設、バーベキュー広場、テントサイトなどがあり、長期間の滞在も可能である。
この地の背後には、高山植物帯を有し、自然のままの姿を留める主峰「神居尻岳(947m)」が聳えている。

2015元町団地町内会の植樹活動  背後は神居尻山

その他5地区(青山ダム、牧場南、一番川、月形地区)については、北海道公式HPをご覧下さい。

[参考]
・国際森林年について
1985年、国際森林年が設定される。当時は、アジア、アフリカの熱帯林の急激な減少・劣化が国際的な環境問題として大きく取り上げられ、そのために設定される。その後、世界の森林は1990~2010年の20年間に日本の国土の4倍もの森林が失われ、現在も減少を続けている。
2011年、持続的な森林管理・利用という森林の成長量を超えない範囲内での木材利用(Sustainable Development)を主張する認識が高まり、再度設定された。同一名称で国連が国際年を設定しているのは「森林」が初めてという。

・「道民の森」の見どころ
道民の森の最大のビュウ・ポイントは、1万haを超える広大な森林・山岳、そこに生息する鳥や獣などの野生生物である。北海道の天然森に見られる野生生物分布の多様性を充分満喫してください。

・当別ダム
北海道が建設した台形CSG型ダム。 高さ52.7m、幅632mで、淡水区域は670haと広大で2013年から貯水を始めている。利用目的は、洪水調整、上水道 レクなどである。