7月21日(土)第25回元町団地自治会「夏まつり」が元町公園で開催されました。
恒例の「子どもみこし」、子どもゲームコーナー、ビンゴゲーム、「家族おたのしみ抽選会」、今年の呼び物は、元札響団員M氏よる「トランペット演奏」でした。
今年で夏祭りは25回目でしたが、これには様々な経過「プレ・ヒストリー」があります。
元町団地は昭和37~39年に掛けて、札幌の北東部の原野(伏古川の遊水地)、1年前開校の市立開成高校の西隣に建設されました。北海道に相応しい寒冷多雪地の住宅として、北海道とその研究機関、寒地住宅研究所が総力を挙げ開発した「ブロック造り3角屋根住宅」で、北海道住宅供給公社が建売分譲しました。
総数約470戸のカラフルな三角屋根が、3年という短期間に建ち並び、20haを越える一大団地が形成されたのです。
- S36 団地開発直前の状況 (採草地) 右端が原始河川の伏古川
- S40年ころ 完成直後の元町団地
低湿地であるため、早急に道路、街灯、公園、排水・融雪水処理などインフラ整備の必要から、昭和38年11月には自治会が結成され、40年には会員交流のため盆踊り大会、42年には運動会が催され400名もの参加があったと報じています。
- S42 ラジオ体操で「運動会」がスタート
- S42 子供も大人も 輪になって踊ろ!
- 参加者対抗 リレー・ゲーム
- S42 今は懐かし「パン食い競争」
昭和62年には、それまでの行事を統合し、会員交流と親睦のため「ふれあい・つながり」の場として「団地まつり」が開催されました。
開成高校のブラスバンド演奏会、演芸コーナー、ヤキトリ・お弁当などの出店、ビアーガーデン、がらくた市など多彩なプログラムが用意され大盛況でした。第2回目には外部から、「カラオケあり、奥さん方の踊りあり、ビールを前に談笑する姿あり、何とも素晴らしいことか。かような庶民の姿こそが一番肝要!」との賞賛の声が上がったと町内会誌に報じられています。しかし、単一町内会ではあまりにも重荷であり、暫く休会となり、3年に1度との声もあがりました。
- S62 「団地まつり」の竿灯(かんとう)飾り
- 佐渡おけさ
- 演芸(踊り)
- 売れて売れての「やきとり」興行
- 我楽多(ガラクタ)市
- 手作りのおかず「売店コーナー」
平成6年からは、「ふれあいの夕べ」と改称し、内容は、参集者の参加するゲーム、出し物、お楽しみ抽選会、それに子ども会の「ゲームコーナー」も設けられ、開催前の先触れを兼ねる「子どもみこしの練り歩き」、その他売店・自前のヤキトリなど、午後3時から6時までプログラムはほぼ変わることなく、今年、25回目の開催となりました。
なお、昨29年には、開催時間を2時間繰り上げ、「ふれあいまつり」改称しました。ここ数年の参加者は300人、200戸前後となっています。
- 「子どもみこし」による 「ふれあいの夕べ」 先触れ巡行
- 華麗なフォークダンスのご披露
- 初回からお馴染み「開成高校ブラスバンド」
- 長蛇の列なす 売店風景
- お楽しみ抽選会 幸運を待つ顔・・・
- 懐かしの仲間と「楽しいひと時」
今年のポイントは、隣接する開成中・高等学校からボランテイアを多数受け入れたこと。「万国旗」や「出店の紅白飾り看板」を廃したことです。これは高齢者が多く危険で手数がかかるからです。でも、行事内容は従来通りです。
- 開成中・高生のボランティア(受付係)
- 今年の出し物「トランペット演奏」
地域では「まつり」を始め「防犯、ごみ処理」など町内会活動は年々困難さを増していますが、一方、元町団地は地利的に恵まれ、若い世帯の参入もかなりの数みられます。
新しく参入してきた方々への積極的な勧誘による活動参加が、その打開のカギであるのは明白です。
無事設立50周年を迎えた元町団地が、何かの縁でこの地を離れざるを得なくなった方々にとって「心の故郷」として、再び回帰するような場所となることを心より願っています。