札幌「元町団地子ども会」餅つき大会

子ども餅つき大会 一緒になって搗きます

お正月には、お餅を食べて祝う。また、お正月以外にも、祝い事の時にはよくお餅を搗く。これはつい最近までどこの家でも見られた日本独自の習俗、文化であります。今年も恒例の子ども会「餅つき大会」が1月21日、中央会館で開かれました。
搗いたお餅は4臼8kgで、搗きあがると早速、大福もち、イチゴ大福、きな粉もち、いそべ巻きなどを作りました。作り終わると先ずお雑煮を、次いで作った色々なお餅を頂きました。その後ビンゴゲームなどをしてお正月を楽しみました。

子ども餅つき大会の風景

元町団地自治会  元町団地自治会は、昭和38年に結成され今年、創立55年を迎え、現在、会員数1,100戸、居住者1,800人となっています。新設団地であるため、第1世代は殆どが後期高齢者世代であり、現在第2、第3世代へと急速に移行しつつあります。そのため高齢化率は25%以上と周囲よりも一段と高く、「超高齢社会」となっています。
一方、子ども会は、昭和46年から活動を始め47年の歴史を持っています。当自治会とは異なる地域組織で活動していますが、自治会も「青少年育成」を柱に、子ども会を支援し色々な共同事業を行っています。主なものは、ラジオ体操会、団地夏祭りの「子どもみこし」の興行、それに、餅つき大会、七夕、ミニキャンプ、体験ツアー、ボウリング大会などです。子ども会も設立後しばらくは100名(他に保護者50名)以上も居ましたが現在では半分以下の50名程度となり会員確保に努力されています。

元町団地子ども会自治会活動 子ども会の世話役も世代を更新し、2代目が中心となって活発な活動を続けています。少子化のもと、リーダーの育成や子ども達の自主性といった面で課題を抱えて頑張っています。
団地自治会としましては、子ども会が ”子ども達の地域への関わりを持つきっかけとしての働きを持つこと” そして、それが深まれば深まるほど、彼らが大人になった時に「ふるさと元町団地」への意識が定着し、団地の将来の望みを託し得ることなどから、自治会と子ども会の関わりは重要であると認識しています。今回の餅つき大会の参加者は、子ども9人、保護者5人、ボランティア他全部で25人(例年になく少ない)でした。

私は3人の ”搗き手”の1人として参加しました。因みに3人の平均年齢は79歳でした。

森林大好きな「Forest Boy」から一言
日本の餅は、古代神道で使用されてきた米の加工品で、生米を一晩水につけ翌日臼で搗いたものを丸めて神に供えたシトギ(ナマダンゴ)に由来するという。これは神の食品で、人間は、これを蒸してネバネバした餅のように食べよくしたといわれる。
照葉樹林帯の住民は、どういうわけか、古くからネバネバした餅デンプンから作った食品(オコワ、チマキ、モチ、ウイロウなど)を好んできたという。
照葉樹林帯とは、森林植物帯分布上の用語で、ヒマラヤ山地の中腹のネパール、ブータン、アッサムの一部から東南アジアの北部山地、長江流域の江南山地へて西南日本に至る東アジアの暖温帯には、常緑の広葉樹林が分布する。主要樹種は、カシ、シイ、クリ、クスノキ、ツバキなどで、ツバキのように葉が厚く表面がテカテカ光っているので照葉といわれる。
この照葉樹林帯に住む少数民族には、オコワをはじめモチ性食品を「ハレの日」に儀礼的に用いる古い習俗が、今もよく伝承され、照葉樹林文化といわれ、日本の南西部に色濃く残っている。
照葉樹林文化を構成する文化要素には、水さらしによるアク抜き技術、焼き畑による雑穀やモチ種の穀物栽培、納豆、茶、こんにゃく、絹、ウルシ、鵜飼いなど特色あるものが挙げられる。これは世界の他の文化に見られない全く珍しいもので、日本はその中にどっぷりと浸かっているという。

最後に、私の自治会役員歴は11年(内会長5年)となり現在顧問職です。これからも機会ある事に地域活動をご紹介させて頂きますので、よろしくご支援ください。

参考文献 栽培植物の世界 中尾佐助  昭和51年5月25日                                                       中央公論社
               照葉樹林とは何か 佐々木高明 2004.11.25                                                                中公新書