厳しい寒さと大雪に見舞われたこの時期、札幌雪祭りが開催されました。第71回で、出展数は約200点で、期間は2月4日から11日まで。大通り会場の巨大雪像は、2つで、その一つは国宝の中空土偶「茅空(かっくう)」と「アイヌの像」で、もう1つは白虎隊で有名な会津の若松城、別名「鶴ケ城」。それを見ようと出掛けた。
それ以外で大きいのは、北大校内に現存する明治期の木造建築「古河講堂」です。これらの内、私にとっての思い出の大きいのは、「茅空」と「鶴ケ城」です。
この2つを目的に雪祭りに行きました。雪像は、若い頃には毎年の風物詩のように、父母や親戚にその写真を送って、北の大地で自分が元気に暮らしていることを伝えたものです。 両親もなくなり、親戚や友人との縁が薄くなると、雪祭りも遠のき、ここ10年位は、近くを通っても横目で見ながら通り過ぎる程度でした。しかし、今年は、雪祭りの支援母体の自衛隊も人数や機動力などパワー不足、それに昨今のような世界情勢では、のんびり雪像づくりとはゆかなくなり、今年を最後に大幅に縮小するとのことでした。それではと久々に雪像見物に出かけました。
大通りで地下鉄を降り、すぐテレビ塔に上がりましたが、エレベータは3F迄で、あとは800円出さねば展望台まで行けず、また、歩いて登る階段も閉鎖されており、周囲には登上を待つ観光客の長蛇の列でした。それ故展望台から全景を臨むのを諦め、塔を降りて歩いて廻ることにしました。それには滑り止めのスパイクが実に有効でした。
- 大通会場の風景。
- 大通会場の風景。
- 沿道の売店風景。
- 様々な造形展示、中央競馬会。
- 様々な造形展示。
- 大通会場の風景。
- 大通会場の風景。
- 大通会場の風景。
- 様々な造形展示。
地上には、外国人客を含め多くの観光客がスマホで写真を撮っていました。また各メイン会場には、食べ物やおみやげ店が並び、観光客で賑わって居ました。4丁目の中央部には、メインの「茅空」とアイヌの若者の向き合った巨像が設置されていました。
中空土偶は、1985年に道南の南茅部町、現在函館市で発見されました。地元農民が農作業中に人型のような焼き物を発見し、家族に見せたところ教科書で見た土偶でないかとなり、主婦が地元役場に相談したところ、同町教育委員会が、この周辺には縄文時代後期(約3,500年前)の墳墓群が存在するため、著保内野遺跡として保存し、S45年には、重要文化財に指定されました。この土偶は、高さ41.5cmで中空土偶としては国内最大、しかも作りが極めて精巧であり紋様も優れており、色彩加工もあり、縄文時代の土偶造形の頂点と評価され、2007年には国宝に指定されました。北海道の文物で国宝はただこれ1つだけです。これが茅部の茅と中空の空をとり「茅空」(かっくう)と呼ばれ世に知られました。出土した南茅部町は内浦湾に位置し、昆布や魚介類が豊富で、今でも多くの漁組があり水産業が活発です。一方、津軽海峡を挟んで青森県の陸奥湾は、三内丸山遺跡で知られるように、里山のクリ栽培と海産物が豊富で栄え、縄文集落の遺跡である、木造の巨大建造物が数多く発掘されています。
当時は、陸奥湾、内浦湾は交易が盛んで一大縄文圏を形成していた、と言われます。私事ですが、私は、平成6~7年、道南の函館の林務署長で、地元南茅部町の漁組主体の「昆布の森造成事業」を支援し、町長、漁民とは親しい仲でした。聞くところに寄ると海浜部には至るところに縄文遺跡があり、漁師の主婦は暇なときには遺跡の発掘に従事し、町には100万点超える出土品があり保管されている、とのことでした。それでよく遺跡を見せていただきました。
一方、若松城(鶴ケ城)は、慶応4年/明治元年に会津藩が維新の際に勤王派と戦争(戊申の乱の一部、会津戦争)になり、16~17才の少年隊である白虎隊が、燃えさかる鶴ケ城を見て「もはやこれまで」と飯盛山で自刃したという悲話があります。そして、この物語を高校2年生の時に学園祭で演じ、2等賞に輝いたことがあります。「花も会津の白虎隊 」という演目でした。そんな思い出があります。
そして古河講堂。これは北大で今も現役の木造建築で、古河財閥がM42年に寄付した建物で、「林学教室」として残っています。欄間や扉には「林」の文字をデザインした装飾が目を引くと言います。国の登録有形文化財です。
- 古河講堂と観光客。大通会場。
- 古河講堂の現在の位置。北大のシンボルであり、ランドマークであるクラーク胸像の真ん前に位置する。
現在建っている位置は、北大正門から西へ約300m、ランドマークである「クラーク胸像」前の建物で、時折行く北大図書館の並びにあります。大学構内で一際ドッシリした風格を見せています。 これらを周り、色々なことを想い出しながら、周囲の観光客の様子などを写真に納め1時間ほどして帰って来ました。以上です。
では、また!!
追記:北海道遠軽町白滝にある白滝遺跡古墳群の出土品(1965点)は、今から約3~1.5万年前の後期旧石器時代の黒曜石石器で,2023年6月国宝に指定され、現在北海道の国宝はこの2件である。どちらも古代遺跡です。















