第66回 森林技術賞 を受賞する!!

7月2日、日本森林技術協会から賞状と盾が届いた。

賞状には”照査法を活用した持続的な木材生産を可能とする天然林管理技術”青柳正英、加納博の連名があり、あなたは新たな森林技術の研究開発に努められその技術の定着を図ることにより森林技術の向上に貢献し・・・と記され、盾には、3人の乙女が両手を高く天に広げた像が、台座には森林技術賞(努力賞)と刻まれている。

共同受賞の加納さんはS26北大を卒業し、私と同様「北海道林務部道有林課」育ちで、 昭和30年に照査法試験林が設定された当時からこの試験林に携わってこられた。そして、S40道立林業試験場に移り、この研究でDrを取得された。道職員最後は林業試験場長であり、S58に退職後も照査法の調査、研究に携わって来た。しかし、残念なことにこの3月30日(92才)急逝され、晴れの受賞を知ることなくこの世を去られた。

私とはS40年代からの知古で大先輩であり、職場の仲間であり共同研究者であった。それ故、翌3日、加納さんの眠る札幌市南区の簾舞墓地に出向き、受賞のご報告とこれまでのご厚誼に対し心よりお礼を申し上げ、お別れをした。昨今のコロナ禍で何も出来なかったことを詫びながら・・・

生前、未だ奥さんもお元気なこの数年間 、お住まいの北大植物園を見下ろす緑苑ビル7階を何度も訪れ、おいしいコーヒーを頂きながら奥様も加わって、昭和40年代の北見の街の様子、苗畑や森林や湖のこと、林業が盛んであったことなどを尽きることなく話し合ったことが懐かしく想い出されます。しかし、「好事魔多し」の例え通り、昨年8月奥さんが亡くなり、今年3月にはご本人も亡くなられたのです。

昨年11月置戸町で開催された「照査法のセミナー」には、加納さんは何としても参加したかったが健康上の理由で見送り、私だけが参加し事後にご報告をし、HPにも掲載しました。これを見て大変喜んで下さいました。年が明け、来年の森林技術賞候補にオホーツク東部森林室(旧北見林務署)長の岩田聰さんが推薦してくれたことを電話でお伝えすると、本当に喜んでおられました。写真は、昨年11月「照査法セミナー」の開催状況。企画は前森林室長岩田氏

今回の受賞は、長年の試験林管理・運営の外に、岩田さんの昨年の「照査法セミナー」開催、「森林技術」誌への加納さんと私の共同投稿、さらには、岩田さんを中心とした道有林技術者パワーの力添えの賜である、と厚く感謝致しております。

長年にわたる道有林技術者の汗と技の結晶である道有林の宝物「照査法試験林」にこれまで関わってこられた多くの道有林技術者、これから関わるであろう若い技術者に対しまして、関係者を代表して僭越ながら私から晴れの受賞のご報告させて頂きました。

終わりに、「これまでの成果の一層のご活用」「新たな時代の情報源として照査法試験林の末永い管理・運営」を心より御祈念申し上げます。

なお、照査法試験林の概要や研究成果等については、下記HPをご覧下さると光栄です。

ではまた!!

参考(HP)

  私の森林・林業などの研究成果(Ⅰ,Ⅲ)

  自然の妙味 人の技

 2020 照査法セミナー に参加する

コメント

  1. 山根 より:

    おめでとうございます。
    (*^_^*)

  2. 樋泉実 より:

    おめでとうございます。
    長年のご尽力の賜物。嬉しいニュースでした。
    ご家族も皆さんお喜びでしょう。
                    樋泉 実