ハナ・ワナ・そして鳥たち

海抜900m付近の高尾山穂見神社の桜(4/24)

 4月20日。正午のニュースで函館五稜郭公園のサクラが開花、多くの花見客が楽しんでいる様子が放映された。例年より10日、昨年より6日早い、これまでで2番目に早い開花と報じていた。この陽気では、予報通り24日には札幌で開花するかも知れない。我が家のサクラは、昨日の雨でつぼみが少しだけ膨らんできたが・・・。21日、都合で再び山梨に帰省、郷里では山の中腹に山桜が見られたが町場では葉桜。奥山の隣の無人集落高尾(穂見神社)では色んな桜が満開であった。

4月17日には、石狩川河口のマクンベツ湿原で、ミズバショウが8分咲きというので、早速、わずかに雪が残るミズバショウ大群落を見てきた。東京でのサクラの開花から約1か月、我が庭でもクロッカス、福寿草に続きスミレ、カタクリが咲き、お隣では黄色いサンシュの花がこぼれるように咲いている。時はまさに春である。

このところ、コロナ疲れの私に、幸運な話が飛び込んできた。それは、道央(空知地方)で野生化アライグマが増え続け、農業被害が約3千万円(全道の約3割)と甚大となり、国・道は、新たなアライグマ根絶方策を打ち出してきた。それは「ICT活用の効率的なアライグマ根絶モデル事業」である。この事業に手伝ってくれないか、と言うのである。

その概要は、全ての箱ワナに自動撮影装置(センサーカメラ)を設置し、このカメラがある動体に反応すると「3枚の静止画と30秒の動画(1セット)」を自動的に撮影するものである。 これに加えて、特定のワナに自動発信装置を設置し、獲物が掛かれば、当該町役場屋上に設置された「無線式捕獲パトロールシステム」『ほかパト』に通報される、そこから子機に連絡が入り、待機しているパトロール隊員が早速、獲物の回収にいくという仕組みである。そしてアライグマなら即捕捉し、錯誤捕獲なら即座に解放することになり、あらゆる動物に与えるストレスの最小化や誤って捕獲されたネコなどペットのリアルタイム開放が達成されるという仕組みである。勿論、毎日のワナ巡回点検からはワナ管理者は解放される。(下図は、南幌町夕張太地域で、アライグマ捕獲期間中に誤って捕獲された動物類である。捕獲アライグマは46頭)

錯誤捕獲動物の内訳(6-7月の6週間50ワナ)

しかし、自動カメラの撮影数量はすさまじい。50ワナを6週間継続し、その間1ワナ当たりSDカード3~4枚を使う。1枚のカードには200セットもが撮影されている。これを1件ずつ被写物を確認し、動物が写っていたらその種の同定と、アライグマなら何をしているのかその生態を記録する作業である。

農水省の野生物動農業被害アドバイザー と言う職種柄これに関わることになり、ここ1カ月ほどK社のこの仕事を手助けしてきた。 私は、十年程前までほぼ10年間、アライグマの捕獲を続けてきたので、大方の予測がつくが、今回の高性能カメラに映し出された写真や動画は、想像を絶する光景であった。多様な生物が昼夜を問わず餌を求めて動き回る現実に、改めて「生きる」ということの持つ意味を考えさせられた。 そこで、その中のいくつかを皆さんにご披露し、自然に対する理解や認識を改めて頂きたいと思い公開することにした。先ずは、ワナに集まるアライグマである。

大半が深夜、0時頃が多く、日中でも1頭から3頭、夜中には最大は6頭(親1子5)もが、一家揃っていそいそとレストランにでも行くかのように身を寄せ合って動き回る。何ともすさまじい光景である。デルスー・ウザーラにあるように、ウスリー地方の山中でイノシシの1群が、あたかも黒い絨毯の形を変えながら移動して行くようが描かれていたが、そんなイメージが浮かぶ。写真は、親子がふれあい、群がりながらワナに近づき、撒かれた餌をあさっている。次はその他の動物や鳥である。

多いのはネズミで、ネズミはワナの内側に簡単に横から入り出て行き、大きなネズミはそうはいかず時々ワナに掛かり閉じこめられる。大型動物ではネコ、キツネが多い。キツネは、常に腰を落として警戒し、慎重そのもの。親ギツネは入口に近づいたり中に入って餌を食べることはまずない。時にはエゾシカも餌に引き寄せられて来る。 鳥は色々集まって来る。大半が日中だが、夜中にもワナに訪れるアオジ?、珍しい鷲鷹類のオオタカ、ハヤブサ、よく見るトビ、それにハシボソガラス、モズ、スズメ、シジュウカラ、アオジ、ホホアカ、ハクセキレイ、アカハラなども。 殆ど見たこともないベニマシコ もたまにやって来る。

こんなで、机の上での探鳥会である。 解らないものが多いが、幸運にもお隣の鳥先生Y氏に聞いて何とか纏めている。

26日札幌に帰る。我が家の桜は開花した程度 。翌日、新聞は五稜郭公園の桜の満開を報じている。2~3日前には降雪もあり。季節は一進一退。程なく我が家の桜も満開を迎えるであろう。

では、また!!

コメント

  1. 山根 より:

    山梨から戻ったた、すぐにホームページ更新ですね

  2. 樋泉実 より:

    山梨帰省、お疲れ様でした。
    自然や命の営みに、改めて感銘を受けます。