コロナとサクラ

    生まれ故郷 お八幡さん の枝垂れ桜(イトザクラ)中嶌賢一氏撮影

 3月22日 2か月半に及ぶ首都圏の緊急事態宣言が解除され、東京都心で桜が満開とのニュースが全国を駆けめぐった。コロナ禍でのサクラ満開、人々はどのように花を愛でたらよいのだろう。桜の木の下には、「花見はお控え下さい」と書かれた看板が並び、花見客はもとより、飲食店、観光業者も笑顔で満開とは言えないと新聞は報じている。

でも、コロナをよそに、季節は巡り、待ち焦がれたサクラ、そして青葉・若葉の緑前線は確実に北上続けている。今年の札幌での桜の開花は4月24日との予報です。            我が家の福寿草もクロッカスも庭の雪が融けた3/27に咲きました。そして、郷里山梨の、それも生まれ故郷上市之瀬の「花だより」が届きました。余り素晴らしいので、皆様にもお裾分けです。撮影されたご本人(旧櫛形町在住・中嶌賢一さん、送り主の高校時代の同級生)には了解を得ました。                                      お八幡さんのイトザクラは、シダレザクラで根本径  4.4m、樹高約10m、樹齢200年でS51に町の天然記念物に指定されています。花は淡紅色で人里離れた棚田の頂点に燦然と立ち、夜間はライトアップもされてます。

もう一つの妙了寺のサクラは、HPでも既にご紹介のように、甲斐の国中3か寺の内、日蓮宗筆頭寺院で「裏身延」と呼ばれ、伽藍はS24年焼失しましたが、桜の名所です。

さて、コロナですが、今はどんな状況だろう。この1年、毎日毎日コロナ、コロナで明け暮れましたが、コロナとは一体何なんだろう。 オオカミが来た、オオカミが来たというデマローグに翻弄さたと言ったら不謹慎とおしかりを受けるところですが、ウイルスという病理学から眺めると、私にはそんなイメージです。

ところで、12月初旬に私が予測した3/1の予測値と現実の数値を対比すると次の通りです。

*  世界予測値 世界実数 実数/予測値    日本予測値 日本実数 実数/予測値

感染者   1.8億人    1.14億人     63%          44.4万人      43.4万人      98%

死者        320万人      252万人     79%         8,600 人     7,900 人       92%

   予測に対して世界では感染者数は6割、死者は8割とそれぞれ2割、4割と予測が過大でしたが、我が国については、この急激に拡大の3カ月ではありましたが、9割以上の的中率です。この原因は何だろう。勿論、代入式が不適切であった事もありますが、世界と我が国とでは、何か特別な事情があるのだろうか?

世界では、何処で急激な変化が生じたのだろう。12/1以降の世界のワースト10と日本を対比してみる。

 世界のコロナ感染者数のワースト10(2020.12.1)と我が国の状況(単位:百万人)

ワースト10と日本中国 米国 インド ブラジル ロシア フランス スペイン 英国 イタリア アルゼンチン コロンビア 日本 中国 その他 世界計
2020.12.3 13.9 9.5 6.5 2.4 2.2 1.7 1.7 1.7 1.4 1.3 0.2 0.1 26.4 68.9
2021.3.1 28.6 11.1 10.5 4.2 3.7 3.2 4.2 2.9 2.1 2.2 0.4 0.1 40.8 114.1
‘21.3.3 30.4 12.2 12.7 4.5 4.7 3.3 4.4 3.6 2.3 2.4 0.5 0.1 47.3 128.2
拡大率  
3.1/12.3 2.1 1.2 1.6 1.8 1.7 1.9 2.5 1.7 1.5 1.7 2.8 1.3 1.5 1.7
3.31/12.3 2.2 1.3 2.0 1.9 2.1 1.9 2.6 2.1 1.6 1.8 3.1 1.3 1.8 1.9

   これをみると12/3に対し3/1の感染者数は、世界では1.7倍に拡大しているのに、最大は日本で2.8倍、これに続くのは英国2.5倍、米国2.1倍で、それ以外は世界の平均とほぼ同じかそれ以下の比率である。また、12/3に対し3/31の対比では、世界では1.9倍なのに最大はやはり日本で3.1倍、これに続くのは英国2.6倍、米国2.2倍、イタリア、フランス2.1倍で、他は世界の平均とほぼ同じ比率である。低いのは、インド、中国1.3倍である。

そこで、それ以前の感染者数の増加の推移を見てみる。

      8/1感染A   9/1感染B   12/1感染C    C/A比率  C/B比率   過去平均 現平均

 世界(万人) 1,759     2,558      6,365              3.62     2.49         3.05     1.8

 日本(千人)     35.8       68.3      148.7              4.15     2.18         3.17    3.0

昨年8月、9月から12月までの感染者数の増加率を世界と日本についてみると、8月から4カ月間の倍率は世界3.6、日本4.2倍となっている。また、9月からの3カ月間では世界が2.5、日本が2.2倍となっている。これを平均すると、世界3.05、日本3.17倍となる。

一方、12月以降の現在平均は先に見たように、世界が1.8倍で日本が3.0倍となっている。即ち、最近3~4カ月間に世界の感染者数の増加率は、その前の同期間の増加率の6割に減少したのにかかわらず日本は0.94と6%減少したに過ぎない。しかも、インド、中国は中でも低いに、西欧先進国の増加率は比較的にみな高い。この比率からわが予測が誤った理由がはっきりする。

  つぎに、構成比の変化を見ると、アメリカ、ブラジル、ロシア、フランス、スペイン、英国が拡大し、インドが減少している。

  コロナ感染者のワースト10と日本・中国

これらは何を意味するのだろうか。増加の理由は、医療や科学のレベル差ではないだろう。

  ジャレド氏が考えるように、地理や気象や文化の差、あらゆる事象の多様性に帰因するのでは無かろうか。日本の新規感染者数(累計)が、私の拙い予測に合致したのは、高い感染率が維持されたからである。日本はこの時期何をしていたのだろう。我が日本は、病理の科学では先進国かもしれないが、モラルそして指導者、政治さらに哲学のレベルでは、世界で最低レベルであると言えよう。

唯一期待のワクチンの接種が始まったが、2回目接種はまだ国民の0.1%とその成果を論じるほどに普及していない。でも、彼の国のワクチンは嫌だとか、自国のワクチン・治療薬でなければとか、変な話しが聞こえてくる。これも、金にまつわる話しであろう。

ジャーナリズムは本当にコロナの収束を希求し、それを目標に日々の活動を続けているのだろうか?

自分の腹の痛まない国家財政の大振る舞いのあげく、失業や倒産が増え、税収も伸びず、政治スキャンダルは後を絶たない、そんなで政治への不信感は高まりっぱなし。令和の貧窮問答歌でないが、赤字国債は増え続け、すべてを次の世代へと先送る。財政再建のかけ声もどこへやら、年金問題は核のゴミと一緒くたにして、これ幸いとばかりに、自分たちに関係ない次の世代へ!と投げ捨てる。  政治とは気楽な稼業ときたもんだ・・・。

これら血道を上げてやっている事は、コロナの解消に害をなすだけで少しも役に立っていない、と考える。とあれ、丸1年が経過した。

 この1年をふり返ってみると、世界では、1/29感染者6千人余が3/11には12万7千人となりWHOがパンデミックを宣言。6/28には感染者が1千万人を超え、死亡者も50万人に達する。そして年末の12/12には感染者は7千万人、死者も160万人に及ぶに至る。今日、世界の感染者は1.28億人、死者は280万人。1/6の1日感染者80万人をピークに減少したが、2/20を底に再び上昇し始め、今では1日60万人と増え続けている。我が国では、緊急事態宣言を出す出さぬの、引っ込めるのと言っている内に感染者は47万人を超え、死者も9千人となった。

単純な話、マスクが最大の武器で、夜の街の営業や個人行動を締め上げるだけで、このパンデミックは抑え込むことが可能なのだろうか。それが駄目なことは、日本の感染拡大率が最も高いことが示している。隣の韓国や中国そしてインドではどうなっているのだろう。

 ここに学ぶ点は無いのだろうか?

ではまた・・・

コメント

  1. 山根 より:

    クロッカスを探さなくては・・・
    福寿草は咲いてます。