公園樹 無惨・・・シンボルツリー悉く伐られる !!

ポプラの大木が切り倒され、見る影もなく切刻まれている。

9月18日。元町公園を通りかかった。公園の姿は一変し、大木がことごとく伐り倒され、さながら、森林の伐採現場のようであった。金網の隙間から覗くと、倒されたばかりの巨木の白い木口からは、薄い霧が立ち登り、まさに息を引き取ろうとしている樹木の姿があった。

なぜこのように、原形をとどめないほどに大きくなった健全な公園樹を切り倒すのだろう。これはジェノサイド、まぎれもなく生命破壊、自然破壊、環境破壊だ。

何ケ月前、公園のリニーアルの話しがあり、説明会が何度か開かれていたことは承知している。第1回は、あまりにも大幅な改変で、原案を持ち帰り再検討という話しで終わったように記憶している。

そもそも、元町公園の樹木はなぜ植えられ、どのように育てられてきたのだろうか。
昭和38年、この公園は団地開設と同時に公園指定はなされたが、管理主体が決まらず、団地自治会がその任を負うこととなった。自治会は市と公園管理委託契約を結び、以後平成4年までの26年間、公園の清掃、草刈り、巡視、防犯などを実施してきた。しかし、公園には樹木がほとんど無く、集まる毎に公園樹を求める声が上がった。

そこで、昭和48年、自治会創設10周年を記念してモミジ、イタヤ、ナナカマドなど55本が植えられた。しかしそれでは足りず、以後、機会あるごとに自治会役員が知人、友人などを辿って無償で苗木を集め、公園の周囲に更には公園内道路沿いや遊具施設の間にも植えつづけ、また婦人部は、年3回、雑草刈りなど樹木の手入れを継続して実施してきた。

平成7年、樹木が生長すると、「子ども会」のリーダーが中心となって公園樹木の現況図が作成された。また、主要な樹木には樹種が解るプレート(名版)が取り付けられ、子どもや会員への周知を図り、又、平成9年には珍しい「ユリノキ」が植栽された。
平成25年には、団地創設50周年記念の一環として、会員有志による植栽後40年経過した公園樹について、老朽危険度や成長状況の診断を行った。

それに基づき伐採木を選定し、市にその伐採を依頼し、公園樹健全化を行った。公園樹全数134本で被害木・危険木は49本、内45本が伐採予定木であった。

又、直径40cm以上の大木は17本で最大はポプラの80cm。60cm以上は5本とも健全であった。

その結果、公園樹は健全さを増し、併せて素晴らしい森林美観を呈するに至った。しかし、昨年、9/6の台風によりニセアカシアの大木と他に数本の風倒木が発生した。だが、周囲の公園に比べ被害は少なく、倒れた木もすみやかに市に取り除いてもらった。

このように、我が子同然に大切に育ててきた公園樹である。この大きく育った健全な樹木を根こそぎ伐採していいものだろうか。

樹木の管理には、枝の剪定、整枝、二股木の一本化、幹の中段(地上2~3m)からの伐採など様々ある。それなのに、太い健全な樹木を根元からこれ程まで伐採するのは許せない。

100本程もあった樹木が、太いものから伐られ今ではイチョウ他40本程しか残っていない。

健全に成長し、今や天をつくような巨木(群)は、威風堂々としているだけでない。莫大な炭酸ガスを吸収し酸素をはき出し、空気の浄化、気象の緩和、野鳥のすみかや木陰の提供、フィトンチッド、森林浴、多様な四季の都市景観等と数え上げればキリのない程環境に優しいモノの代表、否、環境そのものである。

勿論、枝葉も落とすが、そのマイナス効用は上記の比でない。

さらに、周囲に目を移すと、つい最近も北22条通の市民生協から東の街路樹は全て一本残らず伐採された。他にもまだある・・・・

担当者は、樹木に怨念でも持っているのだろうか?もう少し樹木の生命(いのち)にも優しくあって欲しいモノである。

元町団地自治会は

「元町団地が子供たちの良き故郷となり、高齢者の方々の安住の地となる事をモットーとにしている。」公園はそのシンボルともいえる『心のふるさと』である。

【追記】本HPは、10/13-14開催の「東区豊友会の文化作品展」にデジタル・フォト・フレームにて公開、展示されました。

コメント

  1. 山根 より:

    なるほど・・・。