私の森林・林業などの研究成果(Ⅲ)

箱ワナに忍び寄るアライグマ

私は、昭和39年に大学を卒業し北海道庁に就職、以来35年間、林業、自然保護、林業普及・研究等に従事、平成11年に退職した。退職後は北海道森林整備公社にて森林調査、アライグマ捕獲等の調査研究に従事、同公社退職後は、町内会、道民の森案内等ボランティア活動を行っている。

1、標題:置戸照査法試験林の50年(Ⅰ)、(Ⅱ)
1)掲載誌
日本林学会北海道支部論文集 第53号
2)掲載年度
2005.2
3)概要
北海道東部、置戸町には京都大学故岡崎文彬教授の指導による、S30設定の照査法試験林がある。回帰年8年で施業が繰り返され、ほぼ50年が経過し、H15年には第8経理期が完了した。この試験林は年平均成長量9.7m3/ha、平均蓄積300m3/ha以上と極めて旺盛な成長を続け、しかも広葉樹蓄積が4割を占めるなど生物の多様性にも富む天然性林である。ここにその森林の全貌を紹介する。
4)本文 置戸照査の50年

照査法の成果 最大成長 最適蓄積・最大収穫

2、標題:自然の妙味、人の技
1)掲載誌
森林技術 No.792
2)掲載年度
2008.3
3)概要
置戸照査法試験林は、常に平均蓄積300m3/ha以上を維持し、年平均成長量10m3/haと極めて旺盛な成長を続け、しかも広葉樹蓄積が4割を占めるなど多様性に富む天然性林である。この比類のない置戸試験林の仕組み「自然の妙味」を明らかにし、そこに導いた先人達の林業技術「人の技」について述べ、21世紀の森林・林業の在り方を探る。
4)本文  自然の妙味、人の技

3、標題:北海道の里山にアライグマを追って
1)掲載誌
森林技術 No.805
2)掲載年度
2009.4
3)概要
アライグマは本来我が国に生息しない外来動物である。’80年代にペットとして米国から輸入されたものが放置され野生化し、平成20年には本道の全市町村の2/3以上で生息している。H18年には「特定外来生物」に指定されその防除が進められているが、駆除は極めて困難である。本報告は、道央地域でH12年から継続的に捕獲調査を行い、野生化アライグマの生息環境の分析と効率的な捕獲方法を明らかにしたものである。
4)本文 北海道の里山にアライグマを追って(2)

4、その他の研究
① サロベツ原野と開発
掲載誌 北海道自然保護協会 会誌 No.13 1975
② 北海道民有林における育成天然林施業について
掲載誌 造林時報 No.92 1991
③ 一般民有林における育成天然林施業の課題
掲載誌 北方林業 1994 Vol.46 No.2
④ 針葉樹製材用丸太および製材輸出入の動向
掲載誌 北方林業 1995 Vol.47 No.3
⑤ 林業の再生を求めて
掲載誌 北方林業 1995 Vol.47 No.

 資格等
① 林業専門技術員(SP) 林野庁長官
昭和46年  造林部門 森林保護部門
② 技術士登録  科学技術庁長官
平成11年  林業部門 環境部門

(終)